目の疲れ 原因と対策
目が疲れる原因は?
最近目が疲れて困っていませんか? 重く辛く目が霞んだり、ひどい時には痛みを伴ったりもするでしょう。そんな目の疲れの原因はどこにあるのか? それを探っていきたいと思います。
目の使いすぎ
電子機器の画面を見すぎ
目が疲れと言えば、電子機器による目の使いすぎが第一に挙げられるでしょう。
現代社会は目を使うことが多く、スマートフォン、パソコン、テレビ、ゲームなど、目を酷使することが多い世の中です。特にスマートフォンやパソコンからは「ブルーライト」と言う可視光線が出ています。これは強い光のエネルギーを持つもので、角膜への影響が確認されています。
「ブルーライトは紫外線に次ぐ、強いエネルギーを持つ光です」
と言えば、ブルーライトの怖さは分かると思います。ブルーライトの仕組みと光の目への影響は今後ご紹介するとします。前述したように、液晶画面からの光の影響により目が疲れて痛みも伴うことがあるので注意が必要です。
画面の他にも、ここ数年どこの家庭でにもあるLEDライト。こちらも微量のブルーライトが含まれています。日中に外に出て太陽の光を浴びているより千倍以上低いものですが、長時間見続けていたり浴び続けているのは目を疲労させている原因になります。
またテレビやゲームなどを集中して観ていると、まばたきの回数が減ります。目は常に潤っている状態が正常です。それはまばたきをすることにより、目の渇きを潤すのですが、集中している状態では回数が減り目が乾いて疲れにつながってしまいます。意識的にまばたきをするようにしましょう。
コンタクトレンズを使いすぎ、度数が合っていない
仕事など残業があり、コンタクトレンズを付けている時間が長い。また、お酒を飲んで家に帰って外すのが面倒でそのまま寝てしまった。という場合も目を疲れさせる原因になります。
寝たままコンタクトをしていて途中で目が覚めて慌てて外したとしても、次の日に目に疲れを残したまま過ごすことになるでしょう。そればかりか、コンタクトレンズの使用過多は目の病気にもつながります。適切な使用時間を守り、適切に保管、そして手入れをしてください。
また眼鏡などもそうですが、度数が合っていない場合も注意が必要です。目が見えずらい状況での生活は、とても目に負担をかけます。そのような状態では常にストレスをかけている状況であり、疲れだけではなく体にまで負担をかけ、肩凝りなどの症状も引き起こします。
生活状況で目が疲れる
目の疲れは使いすぎだけで起こるわけではありません。生活に乱れがある場合にも起こります。それではどのような生活の乱れがあるか見ていきましょう。
睡眠不足
睡眠不足は体の疲れだけではなく、目の疲れも引き起こします。「睡眠が目の疲れ?」と疑問を持つ方もいるかもしれませんが、これは自律神経の乱れにより、目の疲れとなって起きるということです。
ストレス
前述した自律神経の乱れですが、これはストレスでも引き起こされます。そしてストレスは目にとってとても良くないこと。何故ならストレスが溜まっている状況ですと、寝つきが悪くなったり熟睡ができなくなり、体の疲れを取ることができなくなってしまいます。そこから目の疲れにもつながってくるのです。
食生活
偏食などしていませんか? 好きなものだけ食べていませんか? 目に良い食べ物は「ブルーベリー」と決まっていますが、目が良くなると言われているポリフェノール。目の疲れに良いとされている成分や目の健康に良いとされている成分が、ビタミンAやビタミンB群です。この2種類の成分が不足すると、目に疲れが表れてきます。
乱視や老眼に気づかない
最近、近くを見るのも遠くを見るのも、ぼやけて見えませんか? または文字が見えずらくなっていませんか? もしそのような状態であれば、乱視か老眼かもしれません。
乱視とは目に入ってくる光が屈折異常を起こしている状況です。よく光など反射しているものなどを見たらぼやけて見えたり、物を見たら何個も重なって見える状態と言われますが、下の画像でチェックしてみてください。どれも同じ太さと濃さの線ですが、太さや線の濃さなどに見え方の違いがあれば、乱視が疑われます。まずは眼科に行って症状を確かめてみてください。
乱視チェック表
いかがでしょうか? 太さや濃さに変わりはないですか? また年齢による老眼だけでなく、最近では若年性老眼と言われるものまで出てきています。
こちらも自分でチェックできますが、人差し指の腹を向けて目のすぐ前に出します。指紋が見えますか? 見えなければ人差し指を前の方に遠ざけていきます。そうすると、人差し指の指紋がくっきり見えるところが出てくるはず。そこが近点と言われる場所で、30センチより手前で見えない場合、生活に支障をきたすようになると言われています。
また最近、濁点か半濁点か分からなくなってきたという場合も要注意。「ぱ」と「ば」のように丸か点のことですね。
目の疲れ 対策
目のストレッチ
運動をする前や行った後にするストレッチは有名ですが、目のストレッチはなかなか聞いたことがないと思います。目のストレッチとは、目のツボを押したり目を動かしたりすることです。まずは部分別に見ていきましょう。
目の運動
まずは目を動かして筋肉をほぐします。目をゆっくり上下に5回、左右に5回、斜めに5回ずつ、最後に目を一周ぐるりと回します。この時、顔は動かさないように気をつけてください。
マッサージ
まずは「こめかみ」です。右側は右親指。左側は左親指で、ゆっくり5秒ほど押します。気持ちの良いくらいのところで圧迫し、離す。これを何度か繰り返します。
次に目の下の部分です。ちょうどクマができる軟らかい部分を人差し指と中指で優しく押します。痛みが出ない程度に軽く優しく押してください。めまいなどにも良いですよ。
次に目頭ですが、これは目が疲れている人は無意識にやっているかもしれません。親指と人差し指で3秒ほどつまむようにし、離すのを何度か繰り返します。目の疲れが和らぐはずです。
またウインクするのも目の疲れ解消に良いです。右、左、右、左とリズミカルに30回ほどしてください。目の周りが軽くなるのを実感できるはずです。
ビタミンAとビタミンB群を摂取
目の疲れは栄養不足の場合もあります。中でもビタミンAとビタミンB群は目の疲れに良いので摂取するようにしてください。
ビタミンAは鶏や豚のレバーに多く含まれています。他にはウナギ。これは肝の部分に多く含まれています。少し含有量が減りますが蒲焼でもオーケー。肝で言えば、あんこうも多いですがあまり見慣れないので入手が難しいでしょうか。
野菜ではシソ、モロヘイヤ、にんじん、パセリなどが含まれています。サプリメントなども発売されていますが、摂取のしすぎは注意が必要です。成人男性は一日850~900㎍RAE。成人女性は650~700㎍RAEです。うなぎなら1串100gで1,500㎍取れてしまうので、一本で十分です。
ビタミンAは耐容上限量が決まっており、1日2,700㎍RAE以上とると過剰となってしまいます。また摂取不足でも夜盲症や角膜上皮、結膜上皮の角質化といった目の病気に表れてくるので注意が必要です。
ビタミンB群ではB1、B6、B2、B12が目の疲れを和らげる働きがあります。
ビタミンB1と言えば、豚肉や大豆、ウナギが挙げられます。先程のビタミンAは体に蓄積されるのですが、こちらは蓄積されないので不足しやすくなります。
男性であれば1.3~1.4mg。女性であれば1.0~1.1mg、摂取しましょう。豚ヒレ肉100g当たり0.98。うなぎ(かば焼)100gで0.75 含まれています。
ビタミンB2を多く含む食品では、レバーや牛乳、ウナギ、卵、ノリやわかめなどが代表的です。飲酒習慣があったり油料理を多く食べる方は特に摂取してください。
ビタミンB6は、大豆、カツオ、バナナ、まぐろの赤身などに含まれ、バナナですと一日に3本程度食べれば良い計算になります
ビタミンB12は、干し海苔、あさり、牡蠣など海産物や牛・鶏レバーに多く含まれます。こちらも水溶性のため、過剰摂取の心配はありません。適度にとるようにしましょう。
たくさん食品が出てきましたが、どれも適度に摂取すると良いかと思います。多すぎず少なすぎず、ほどほどにです。
以上、「目の疲れと対策」でした。近代社会、目の疲れとは切っても切れない仲となっています。ストレスを溜めないようにし、適度に目を休ませ、色々な食品を食べて目を労わってくださいね。